歯周病と全身疾患の関係

お口の中には、約300種類の細菌が常駐しています。そのほとんどは日和見菌と呼ばれる細菌で、お口の中に歯垢や歯石などの汚れが溜まっていると、日和見菌が増殖して悪玉菌に変化してしまいます。

悪玉菌は、歯周病を引き起こすだけでなく、気管支から肺に入り込んだり、炎症を起こした歯肉から体内に入り込んで血管を通じて全身に運ばれてしまったりすることがあります。そして、さまざまな全身疾患を引き起こしたり、持病を悪化させたりといった事態を引き起こすこともまれではありません。

動脈硬化・心臓疾患
歯周病の細菌が血管に入り込むと、その刺激によって動脈硬化を誘導する物質が出てきます。そして血管内にプラークと呼ばれる粘り気のある沈殿物が貼りつき、血液の通り道を細くして動脈硬化を引き起こします。

動脈硬化によって心臓の筋肉に血液を送る血管が狭くなったり、血管内のプラークが剥がれて血管をふさいでしまったりすることもあります。すると、心臓の筋肉に血液が行き渡らなくなります。心筋梗塞などの心臓疾患が起こってしまいます。

脳梗塞
血管内にできたプラークが、脳の血管を詰まらせて起こるのが脳梗塞です。ときには脳以外の部分にできたプラークが剥がれて脳の血管に運ばれ、そこで血管の詰まりを引き起こすこともあります。歯周病にかかっている方は、健康な人の約3倍脳梗塞のリスクが高いとも言われています。

肺炎
本来なら、口から食道を通じて胃に運ばれるべき飲食物が、間違って気管から肺に運ばれてしまうことを誤嚥(ごえん)と言います。歯周病の細菌を含む唾液が誤嚥によって肺に運ばれてしまうと、肺炎を引き起こします。

高齢の方は誤嚥を起こしたときにむせて吐き出す力が弱っているため、肺炎にかかりやすく、死亡原因のトップとなっています。そのため介護の世界でも、お口の中を清潔にしておくことが必須とされています。

糖尿病
以前から医学界では、糖尿病の人は歯周病にかかりやすいという報告がされてきました。さらに近年になり、歯周病になると糖尿病が悪化し、歯周病の治療によって糖尿病も改善されるという相互関係を立証する調査結果が出ています。歯周病と糖尿病は、お互いに悪影響を及ぼしあう関係なのです。

関節炎・腎炎
さまざまな原因で起こる関節炎や腎炎ですが、大きな原因のひとつに細菌感染があります。関節炎や腎炎の原因となる細菌の多くは、お口の中に存在しています。この細菌が歯周病で体内に入り込むと、関節炎や腎炎を引き起こすことがあります。

骨粗しょう症
骨粗しょう症は、骨の密度が低くなり、骨がやせ細ってくる病気です。骨粗しょう症になると、歯を支えている歯槽骨の密度も低くなるので、歯周病が急速に進行してしまいます。

早産
妊娠中の方は、一般的に歯周病にかかりやすいと言われています。妊娠によって大量に分泌される女性ホルモンには、歯周病の細菌の増殖を促してしまうという作用があるからです。

歯周病の細菌が血流に乗って胎盤に入り込むと、早産の原因となるという研究報告も出ています。そのレポートによると、歯周病によって早産が起こるリスクは、健康な人の約7.5倍。タバコやアルコールのリスクより、はるかに高い確率となっています。

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